2002年7月、日本中が耳を疑うニュースが駆け巡った。Mr.Childrenの全国ツアーが突如として全面中止され、桜井和寿が緊急入院したのだ。病名は「小脳梗塞」。脳の血管が詰まり、運動機能やバランス感覚に深刻な影響を及ぼす可能性のある病気である。当時32歳、アーティストとしてまさに絶頂期を迎えていた彼を襲った突然の悲劇に、ファンのみならず音楽業界全体が凍りついた。
幸いにも早期発見だったため、手術は行わず薬物治療とリハビリに専念することとなった。しかし、一時は「歌うことすら叶わないのではないか」という最悪のシナリオすら噂された。音楽への情熱だけを支えに、彼は過酷なリハビリテーションへと向かっていった。