なぜ、これほどまでにボルダリングは人を惹きつけるのか。YouTubeでトップ選手の試技を見たり、Instagramで友人の登頂動画を眺めたりしているだけではわからない「壁と向き合う快感」がそこにあるからだ。
クライミングは「動く詰物(パズル)」と呼ばれる。力任せに登ろうとすると、数十秒で腕の筋肉が限界を迎える。しかし、体の重心を移動させ、足の置き場(フットホールド)を意識した瞬間に、今まで登れなかった壁が嘘のように登れるようになる。この脳と身体が直結するカタルシスこそが、性別や年齢を超えて人々を魅了する最大の理由だ。