難読漢字としても知られる「面皰」の正しい読み方は「めんぽう」である。英語圏では「コメド(comedo)」と呼ばれ、皮膚科学における診断名として広く用いられている。
日常会話で使われる「ニキビ」は医学的には「尋常性痤瘡(じんじょうせいざそう)」と呼ばれ、毛穴に生じるトラブル全般を包括した俗称だ。それに対し、面皰は「アクネ菌が増殖して炎症を起こす前の、毛穴が詰まった初期状態」を特定して指す。つまり、面皰はニキビという疾患におけるプロローグであり、すべての肌荒れが本格化する前段階に位置づけられる。
赤く腫れて痛みを伴う「赤ニキビ」や黄色い膿(うみ)が溜まる「黄ニキビ」と違い、面皰の段階ではまだ組織の破壊が進んでいない。この微小な変化に気づき、迅速に対処できるかどうかが、後々のニキビ跡(瘢痕)を防ぐ最大の分かれ道となる。