変革が進む一方で、学校体育が担ってきた教育的価値の継承を巡る議論は尽きない。礼儀作法や協調性、困難を乗り越える忍耐力といった全人教育の場としての中学校部活動をどう守るのか。勝利至上主義に傾倒しがちな民間クラブと、教育的配慮を最優先とする学校教育の理念との間で、時に摩擦が生じることもある。
さらに、保護者の経済的格差が子どものスポーツ機会の格差につながりかねないという懸念も根強い。会費の支払いが難しい家庭の生徒にどう門戸を開くか。地域社会全体で子どもたちを支える受け皿づくりは、行政や体育連盟だけでなく、街全体のコミュニティが直面する大きな宿題となっている。