尋問によって「体制に対する重大な反逆者」と断定された人々は、司法手続きを経ることなく北朝鮮の政治犯収容所(管理所)へと送致されます。衛星写真の解析や元看守・生還者の証言から、現在も国内各地に大規模な収容所ネットワークが存在し、推計で約10万人から12万人規模の市民が拘禁されているとみられています。
収容施設は大きく2つのカテゴリに分類されます。一度収容されたら死ぬまで生きて出ることができない完全統制区域の真相と、一定の刑期や思想再教育を経て出所の余地が残されている革命化区域です。かつて多数の証言を生み出した耀徳(ヨドク)収容所(第15号管理所)は、この両方の区域を併せ持つ特異な施設として知られていました。
収容所内部における北朝鮮の政治犯の待遇は、人間の生命維持に必要な最低限の水準を大きく下回っています。配給される食糧は1日あたりわずか数百グラムのトウモロコシや塩汁程度であり、過酷な炭鉱労働や森林伐採に従事させられる中で、多くの収容者が栄養失調や作業事故によって命を落とします。さらに家族3代にわたって罪を背負わせる「連座制」が適用され、幼少期から収容所内で生まれ育ち、外界の存在を知らないまま一生を終える人々も存在します。