「トンネルに入ったときのように耳がふさがる」「自分の声が頭の中で響く」といった不快な症状は耳閉感と呼ばれます。この耳閉感の原因と対処法を正しく理解するには、気圧調整を担う「耳管(じかん)」と自律神経の関わりを知る必要があります。
耳と鼻をつなぐ耳管が狭まったまま開きにくくなる耳管狭窄症(じかんきょうさくしょう)は、気圧変化だけでなく、慢性的な鼻炎やアレルギー、噛み締め癖による筋肉の緊張によって引き起こされます。鼻をすすりすぎると耳管内に陰圧がかかり、鼓膜が内側に引っ張られて音がこもるため、絶対に鼻を強くすする癖は避けなければなりません。
さらに見過ごせないのが、自律神経と耳の聞こえの深い関連性です。強い精神的ストレスや睡眠不足が続くと交感神経が優位になり、全身の血管が収縮します。内耳の内リンパ液の代謝が乱れると、低音域だけが急に聞こえにくくなったり、強い閉塞感を覚えたりする「低音障害型感音難聴」を発症するリスクが高まります。リラックスできる入浴タイムを作ったり、深呼吸を意識して副交感神経を刺激することが、結果として耳管の働きを正常化させる最短ルートです。