香川県、愛媛県、高知県には複数店舗が存在するなか、なぜ徳島県だけがタリーズ未出店エリアとなっているのでしょうか。市場構造とチェーン本部の戦略から分析すると、主に3つの決定的要因が浮かび上がってきます。
第1の要因は、四国エリアにおける出店優先度とドミナント戦略の偏りです。タリーズは効率的な物流網とブランド認知を最大化するため、四国最大の商業集積地である高松エリアや松山エリアに経営資源を集中投下してきました。その結果、徳島へのリソース配分が後回しになった経緯があります。
第2の要因は、競合カフェチェーンによる主要立地の先行確保です。徳島県内ではスターバックスコーヒーをはじめ、ドトールコーヒーショップ、コメダ珈琲店などがロードサイドや主要モールの一等地を素早く押さえました。後発となるタリーズにとって、採算ラインに見合う好立地を見出すハードルが高くなっていたのが実情です。
第3の要因は、車社会特有の消費行動と駅前集客力の変化です。徳島は全国有数のマイカー社会であり、ドライブスルー併設型や大規模駐車場を備えた郊外型店舗が圧倒的な集客力を誇ります。従来のタリーズが得意としてきた駅ナカ・駅ビル型モデルと、徳島の生活動線とのミスマッチが撤退の一因となりました。