母である坂口良子さんは、『前略おふくろ様』や『池中玄太80キロ』など数々の名作ドラマで清純派トップ女優として国民的人気を誇りました。離婚後は女優業を精力的にこなしながら、並大抵ではない努力で借金を完済した芯の強い女性でもありました。
そんな母にとって、娘の杏里さんは目に入れても痛くないほど愛しい存在でした。坂口杏里の生い立ちを振り返ると、母から惜しみない愛情を注がれ、インターナショナルスクールや私立成城学園へ進学するなど、何不自由のない環境で育てられました。2008年に芸能界入りした際も、坂口良子さんは娘の将来を案じつつ、テレビ番組で積極的に母娘共演を果たしてバックアップを惜しみませんでした。
しかし、その過剰なまでの庇護は、やがて母娘の確執へと姿を変えていきます。世間知らずのまま育った杏里さんの金銭感覚や奔放な行動に対し、厳格なプロ意識を持つ母との間で意見が衝突する場面が激増。母の深い愛情が時として娘にとっての重圧となり、思春期以降は激しい衝突を繰り返す愛憎入り混じる関係が続いていました。