パスタ料理において、ソースの粘度と麺の形状のマッチングは完成度を左右する極めて重要な要素です。ボロネーゼとミートソースでは、推奨される麺の種類と盛り付けの作法に明確なルールが存在します。
ボロネーゼに合わせる麺の王道は、きしめん状の平打ちロングパスタである「タリアテッレ(Tagliatelle)」です。ボローニャ地方では「ボロネーゼを細いスパゲッティで食べるのは邪道」とさえ言われます。水分が少なくゴロゴロとした肉の塊が多いボロネーゼソースは、表面積の広い平打ち麺に絡めることで初めて一体感が生まれるためです。また、調理時はフライパンの中で茹で上がった麺とソースをしっかりと和え、乳化させてから皿に盛るのが基本となります。
これに対し、ミートソースに最も適しているのは、太さ1.6mm〜1.8mm前後の標準的なスパゲッティです。水分量が多くとろみのあるミートソースは、断面が丸いスパゲッティによく絡みます。盛り付けにおいても、皿に盛ったパスタの上にソースを上からかける「トッピングスタイル」が定番であり、食べる人が卓上で粉チーズやタバスコを振って混ぜ合わせながら楽しむスタイルが定着しています。