インターネット上で根強く囁かれているのが、「樹海で警察に捜索してもらうと、数百万から数千万円の捜索費用が家族に請求される」という噂です。しかし、この言説には大きな誤解が含まれています。
原則として、警察署や消防本部などの公的機関が出動する捜索活動において、富士の樹海での捜索費用が遺族へ請求されることはありません。公務員による捜索救助活動は税金によって賄われているため、行方不明者届が出された後の初動捜索に対して公的な請求書が届くことは法律上ないのです。
ただし、以下のようなケースでは多額の費用が発生します。
公的捜索が打ち切られた後、家族の希望で民間の山岳救助隊や探偵業者、民間ボランティアに捜索を依頼した場合、日当や保険料、機材費として1日あたり数十万円単位の実費が発生します。また、放置車両のレッカー移動・保管費用や、遺体の搬送・火葬費用などは当然ながら遺族側の負担となります。こうした実費負担の話が誇張され、「警察から莫大な請求が来る」という都市伝説へ変化したと考えられます。