「花と動物シリーズは完全に終売したのか?」という疑問は、ウイスキーファンの間で長年議論されてきました。結論から言えば、ディアジオ社から「シリーズ全廃」という公式声明が一括で出されたわけではありません。しかし、事実上の段階的終売(フェードアウト)が進んでいるのが現実です。
その真相は、ディアジオ社のグローバルなシングルモルト蒸留所戦略の転換にあります。かつてはマイナーだった蒸留所を独立したプレミアムブランドとして再編・リブランディングする動きが活発化しました。例えば、モートラックやブレアアソール、クライヌリッシュのように、独自の高級パッケージと高価格帯オフィシャルラインへ移行した蒸留所は、花と動物シリーズから自然と姿を消していきました。
さらに、主力ブレンデッドウイスキー(ジョニーウォーカー等)の世界的需要増により、ブレンディング用原酒の確保が最優先され、本シリーズへ回す原酒の余裕が激減したことも決定打となりました。ボトリングの頻度は年々減少し、現在市場に残っているのはバックビンテージや不定期な極小ロットのみとなっており、店頭で見かける機会が失われた理由となっています。