スパークリングワインの開け方を巡っては、映画の演出や古い習慣から生まれた危険な誤解が蔓延しています。代表的な3つの誤解を正します。
誤解1:「ポンッ」と大きな音を立てて抜くのが景気が良くて正しい作法?
F1のシャンパンファイトや映画の祝勝シーンの影響で、勢いよく音を立てて抜くのが醍醐味だと信じている人がいます。しかし、大きな音が出るということは、それだけ一瞬にして大量の炭酸ガスが空気中に逃げ去り、ワイン本来の繊細な泡立ちとアロマを損ねている証拠です。ワイン愛好家やレストランマナーにおいて、意図的な破裂音は明らかなNG行為と見なされます。
誤解2:コルクが固いからと「ソムリエナイフ(スクリュー)」をねじ込む
「動かないからスティルワイン用のオープナーを使おう」と考えるのは非常に危険です。シャンパンコルクは高圧下にあるため、スクリューを差し込んだ途端にコルクが中央から裂け、針ごと高圧で吹き飛ぶ危険性があります。また、瓶の口元にレバーをかけてテコを使うと、瓶口のガラスが内圧に耐えきれず粉々に砕け散る事故に直結します。
誤解3:持ち帰り直後のボトルをすぐに開ける
店舗で購入して持ち帰る道中や、配送業者のトラック内での微小な振動によって、瓶内の液体には微小な気泡(キャビテーション核)が無数に発生しています。この状態で冷やさずに開けると、まるでシェイクした炭酸飲料のように確実に吹きこぼれます。購入後は平穏な場所で最低2〜3時間以上静置し、十分に冷やしてから開栓するのが鉄則です。