「デカフェ=カフェインがゼロ」という認識は、消費者の間で最も多く見られる誤解の一つです。デカフェはあくまで「低減・除去」された飲料であり、ごく微量のカフェインが残留しています。
注目すべきは、国内外におけるデカフェのカフェイン残留率の基準値です。日本国内の規約では「90%以上のカット」が条件であるのに対し、欧州連合(EU)の基準はさらに厳格で、生豆中のカフェイン含有率0.1%以下(インスタントは0.3%以下)と定められています。市販されている高品質なデカフェ製品の多くは、このEU基準をクリアする97%〜99.9%カットのスペックを誇ります。
通常、ドリップコーヒー1杯(約150ml)には約90mg〜100mgのカフェインが含まれます。これを99%カットのデカフェに置き換えた場合、1杯あたりのカフェイン残留量はわずか1mg前後にとどまります。
世界保健機関(WHO)や日本の厚生労働省が示すデータによると、妊娠中や授乳中のカフェイン摂取目安量は1日あたり200mg〜300mg以下(コーヒー2〜3杯程度)とされています。1杯あたり数ミリグラム以下のデカフェであれば、1日数杯飲んだとしても母体や胎児、乳児への生理的影響は事実上無視できる範囲に収まります。