新選組のイメージが強い壬生寺だが、その創建は正暦2年(991年)にまで遡る。快賢僧都によって開かれたこの寺院は、奈良の唐招提寺を大本山とする律宗に属し、千余年の歴史を誇る屈指の古刹だ。
平安末期に地蔵菩薩を本尊として祀って以来、庶民の厄除け信仰の場として深く地域に根付いてきた。本尊の地蔵菩薩立像は「壬生地蔵」として親しまれ、火災や病魔から人々を守る霊験あらたかな仏として今も変わらぬ信仰を集めている。幕末の騒乱以前から脈々と続いてきた仏教寺院としての格式と静謐な空間が、訪れる者の心を穏やかに満たしてくれる。