ひこばえが発生する主な要因は、「樹木の自己防衛反応」と「根の旺盛な活力」の2つに大別されます。木が強風や強剪定で地上部の枝葉を大きく失った際や、病気・害虫・老朽化によって主幹が弱ったとき、光合成量を補うために根元から緊急的に芽を吹き出します。また、根が吸い上げる水分や肥料分に対して幹への供給バランスが崩れた際にも、エネルギーの逃げ場としてひこばえが生じやすくなります。
元気に見えるひこばえですが、そのまま放置すると以下のような大きなデメリットが生じます。
1. 主幹への養分供給が遮断される
ひこばえは細胞分裂が非常に活発なため、根から吸い上げた水分や土壌の栄養を真っ先に独占します。その結果、本来育てるべき上部の主幹や主枝に十分な養分が届かなくなり、葉の変色や枝枯れ、果樹の実付き悪化を引き起こします。
2. 樹形が崩れ、日当たりと風通しが悪化する
株元から乱雑に枝が立ち上がることで樹形全体が乱れ、庭木としての景観が損なわれます。さらに株元が密集すると風通しと採光が極端に悪くなり、うどんこ病やカイガラムシといった病害虫の温床に変化します。
3. 木全体の枯死リスクが高まる
ひこばえの勢いが主幹を上回ると、主幹側の樹勢が完全に衰退して枯れ落ち、木全体のバランスが崩壊してしまうケースも珍しくありません。