店の代名詞である「手作りスープ」を口に運ぶと、まず驚かされるのはその独特のテクスチャーだ。一般的なコーンポタージュやクラムチャウダーとは一線を画す、まろやかで奥深いコク。豚骨と鶏ガラをじっくり煮出した出汁をベースに、小麦粉と牛乳を丁寧に練り上げ、隠し味に細かく刻んだマッシュルームやハムの風味が溶け込んでいる。
取材に対し、厨房を守るベテランスタッフはこう明かしてくれた。「機械任せには絶対にできません。気温や湿度によって火加減を秒単位で調整し、木べらで鍋底を絶え間なくかき混ぜ続ける。創業者の宮城良勝が残したレシピと手の感覚だけが頼りです」。胡椒をひと振りすることで味が引き締まり、最後の一滴まで飽きさせない極上のご当地グルメへと昇華する。
現在注目を集めているのが、クラシックなグランドメニューに加え、食材の仕入れ状況に合わせて提供される数量限定のホームメイドパイや特別仕様のサンドイッチだ。サクサクのトーストにジューシーな具材を挟み込んだサンドイッチは、テイクアウトでも店内のプレートでも、どこか懐かしく力強い味わいを誇っている。