神戸洋食グリル金プラ三宮店の現在|名物ハイシライスと歴史の真相

神戸洋食グリル金プラ三宮店の現在|名物ハイシライスと歴史の真相

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グリル金プラの名を全国区に押し上げた原動力こそ、他店の追随を許さない圧倒的な看板メニューでした。なかでもグリル金プラ ハイシライスは、神戸の洋食史を語る上で欠かせないマスターピースです。

一般的な「ハヤシライス」がトマトピューレやケチャップの酸味を前面に押し出すのに対し、金プラのハイシライスは漆黒に近い深みのある色合いを誇ります。牛骨と香味野菜を徹底的に焼き上げ、数十日もの時間をかけて濾しと煮込みを繰り返す伝統のデミグラスソース。この濃厚かつビターなソースに、薄切りの上質な牛肉とシャキシャキ感を絶妙に残した玉ねぎが絡み合い、口内へ運んだ瞬間に複雑な芳香が広がります。決して甘ったるくなく、ほのかな苦味と牛脂の甘みが織りなす大人の味わいは、「これぞ神戸の味」と称賛されました。

もう一つの柱が、関西洋食の華であるグリル金プラ ビフカツ(ビーフカツレツ)です。薄く細かなパン粉を纏わせ、高温のラードで短時間で揚げることで、中心部は見事なロゼ色をキープ。歯を入れると衣のサクッとした小気味よい音とともに、肉汁が溢れ出します。ここに惜しげもなく注がれるデミグラスソースが肉の旨味を最大限に引き立て、白米との相性は抜群でした。

創業は1936年(昭和11年)。初代がもともと天ぷら屋を手掛けていたことから「金色に揚がる天ぷら」にちなんで「金プラ」と名付けられたという歴史を持ちます。天ぷら職人としての揚げ油へのこだわりと、開港都市・神戸の西洋料理技術が融合したからこそ、衣の軽やかなビフカツと深遠なソースが生み出されたのです。

山口 彩花
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山口 彩花

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。