2005年、裏社会に激震が走った。司忍率いる六代目山口組の電撃的な発足とほぼ軌を一にするように、国粋会がその傘下へと合流したのだ。この移籍劇は、東京の暗黒街におけるパワーバランスを根本から覆す歴史的事件となった。
関東の独立組織が結集していた関東二十日会の枠組みを事実上揺るがし、関西発の巨大組織が首都中枢へ本格的な橋頭堡を築く決定打となった。当時、他団体との間で走った緊張感は凄まじく、いつ全面戦争が起きてもおかしくない一触即発の事態が続いた。六代目山口組の強力な組織力と統率力は、国粋会に新たな後ろ盾をもたらした一方で、長年培われた東京固有の自治と伝統を大きく変貌させた。
この合流によって得られた圧倒的な威光の裏で、組織内には中央集権的な規律への違和感や、関西主導の運営方針に対する不満が澱のように沈殿していった。現在表面化している様々な歪みは、この巨大な合流劇の延長線上に位置している。