2026年現在の製薬市場において、最も熱い視線を集めているのが成人向けRSVワクチン「アレクスビー(Arexvy)」の市場拡大だ。これまで小児の感染症と見なされがちだったRSVだが、高齢者や基礎疾患を持つ大人における重症化リスクが科学的に証明されたことで、市場の概念が根底から覆された。
日本国内でも、60歳以上を対象とした接種機会が広がり、インフルエンザや帯状疱疹ワクチンに続く「シニア層の標準的予防医療」として定着しつつある。欧米での先行成功に続き、アジア圏でのシェア獲得が収益を大きく底上げしている状況だ。単なる一製品のヒットにとどまらず、同社が長年培ってきたアジュバント(免疫増強剤)技術の優位性を証明した象徴的成果といえる。