いかに優れた医薬品であっても、リスクがゼロというわけではない。ネクスガード スペクトラの投与において、もっとも重篤な事故につながるのは「事前血液検査を省いた投与」だ。
すでに体内にミクロフィラリア(フィラリアの仔虫)が多数存在している状態で薬を飲ませると、一斉に死滅した幼虫が血管を塞ぎ、急性ショックや呼吸困難を引き起こして命を落とす危険がある。そのため、シーズン最初の投薬前には、動物病院での血液検査による陰性確認が義務付けられている。
一般的な副反応としては、一過性の嘔吐、下痢、食欲不振などが報告されている。また、神経系に作用する成分を含むため、てんかん発作の既往歴がある犬には慎重な投与が求められる。投与後は数時間ほど様子を観察し、異変があればすぐに受診できる日中や休前日の午前中に与えるのが賢明な防衛策だ。