本作の誕生には、日本テレビ放送網の鋭い企画力と、映画界の名門である松竹株式会社の確固たる映像美学が見事に結実している。映画会社が本格的にテレビドラマの制作へ本腰を入れ、映画用フィルムならではの陰影と重厚なロケーション撮影を惜しみなく注ぎ込んだ。
スタジオ撮影の定石を打ち破り、太陽の自然光や吹き抜ける潮風をダイレクトに捉えた映像は、茶の間に強烈な臨場感をもたらした。学園ドラマというジャンルを単なる若者向けコメディから、骨太な人間ドラマへと昇華させた両社の協業は、昭和テレビ史の大きな転換点として今も高く評価されている。