無限城での死闘の中、炭治郎に首を斬り落とされながらも、猗窩座の身体は再生を続けようとした。「強くなければならない」「守らなければならない」という執念が、鬼としての限界を超えさせたのだ。しかし、その土壇場で目覚めたのは、忘れていたはずの恋雪の声だった。
「もういいのよ、狛治さん」。彼女の幻影と温もりに触れた瞬間、狛治は自分が本当に守りたかったものが何だったかを思い出す。彼が攻撃を向けたのは炭治郎ではなく、自分自身の肉体だった。自ら「破壊殺」を叩き込み、鬼としての再生を拒絶して自滅を選んだその姿は、悪鬼の最期でありながら、愛する人の元へ帰る一人の人間の姿でもあった。