故事成語『推敲』の現代語訳と書き下し文!賈島と韓愈の真相解明

故事成語『推敲』の現代語訳と書き下し文!賈島と韓愈の真相解明

故事成語『推敲』の現代語訳と書き下し文!賈島と韓愈の真相解明に関する注目トピックを分かりやすく解説します。関心のある方は必見です。

教科書や定期テストで頻出する『推敲』の本文について、白文・書き下し文・現代語訳を段落ごとに対照して整理しました。試験前の確認や文脈の把握にそのまま活用できます。

第1段落:詩句の着想と葛藤

【白文】
賈島初赴挙、在京師。一日騎驢賦詩、得「鳥宿池辺樹、僧推月下門」之句。

【書き下し文】
賈島(かとう)初(はじ)めて挙(きょ)に赴(おもむ)き、京師(けいし)に在(あ)り。一日(いちじつ)驢(ろ)に騎(き)して詩(し)を賦(ふ)し、「鳥(とり)は宿(しゅく)す池辺(ちへん)の樹(き)、僧(そう)は推(お)す月下(げっか)の門(もん)」の句(く)を得(え)たり。

【現代語訳】
賈島が初めて科挙(官吏登用試験)を受けようとして、都の長安に滞在していた。ある日、ロバに乗って詩を作っていたところ、「鳥は池のほとりの木にねぐらを取り、僧は月明かりの下で門を押し開ける」という詩句を思いついた。

第2段落:夢中になるあまりの衝突

【白文】
練之、欲改「推」作「敲」、引手作推敲之勢、未決。浪走、衝大尹韓愈儀仗。宿吏左右擁至尹前。

【書き下し文】
之(これ)を練(ね)り、「推(す)」を改(あらた)めて「敲(たた)」くと作(な)さんと欲(ほっ)し、手を引(ひ)きて推敲(すいこう)の勢(せい)を作(な)すも、未(いま)だ決(けっ)せず。浪走(ろうそう)し、大尹(たいいん)韓愈(かんゆ)の儀仗(ぎじょう)を衝(つ)く。宿吏(しゅくり)左右(さゆう)より擁(よう)して尹(いん)の前(まえ)に至(いた)らしむ。

【現代語訳】
賈島はこの句を推敲し、「推(押す)」を「敲(たたく)」に改めようと考え、手を動かして門を押したり叩いたりする身振りを繰り返したが、まだどちらにするか決めることができなかった。夢中でロバを走らせているうちに、長安の長官であった韓愈の警備の行列に突っ込んでしまった。警備の役人が左右から賈島を取り押さえ、韓愈の前に引き据えた。

第3段落:韓愈の裁断と友情の始まり

【白文】
島具対所得詩練之未決。愈駐馬良久、謂島曰、「『敲』字佳矣。」遂与並轡、論詩道、結為布衣交。

【書き下し文】
島(とう)具(つぶさ)に得(う)る所(ところ)の詩(し)を練(ね)るの未(いま)だ決(けっ)せざるを対(こた)ふ。愈(ゆ)馬(うま)を駐(と)むること良久(ややひさ)しく、島(とう)に謂(い)ひて曰(いわ)く、「『敲(たた)』くの字(じ)佳(よ)し。」と。遂(つい)に与(とも)に轡(くつわ)を並(なら)べ、詩道(しどう)を論(ろん)じ、結(むす)びて布衣(ほい)の交(まじ)はりと為(な)す。

【現代語訳】
賈島は、思いついた詩句を練り直そうとしていたが決まらなかったという事情を、残らずありのまま答えた。韓愈は馬を止めてしばらくじっくり考え込み、賈島に向かって言った。「『敲(たたく)』の字が良い。」と。そのまま二人は馬首を並べて進み、詩の作法について熱心に語り合い、身分を超えた固い友人関係を結んだ。

小林 直樹
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小林 直樹

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