顔面毛包性紅斑黒皮症の根本的な原因は、完全には解明されていない部分が残るものの、遺伝的素因に基づく毛包の角化異常が中核にあると考えられています。家族内に同様の症状を持つ人がいる割合が高く、体質的な要素が強く関与している疾患です。
毛穴の出口付近で角質が異常に厚くなって毛穴を塞ぐため、指で触れるとサメ肌のような独特のざらつきが生じます。さらに、毛包周囲で持続的な微小炎症が起こることで毛細血管が拡張し、これが皮膚表面に透けて「赤み」となります。加えて、炎症に伴うメラノサイトの活性化や過剰なメラニン沈着が重なることで、特有の「くすんだ褐色」を呈する三位一体の病態が完成します。
この皮膚状態に強い紫外線や洗顔時の強い摩擦が加わると、メラニン生成がさらに加速して色素沈着が深くなります。日頃の物理的刺激を極力避けることが、病勢の進行を抑える大前提です。