太宰府市連歌屋の小高い山腹に位置する石穴稲荷神社は、平安時代の延喜4年(904年)頃、菅原道真公の霊を慰めるために創建されたと伝えられる極めて古い由緒を持ちます。京都の伏見稲荷大社、佐賀の祐徳稲荷神社と並び「九州三大稲荷」の1社に数えられることもあり、とりわけ商売繁盛・事業発展・起死回生のご利益に関しては、九州財界の重鎮や個人事業主から熱烈な崇敬を集めてきました。
境内に足を踏み入れると、朱色の鳥居が連なる一般的な稲荷神社の華やかさとは一線を画す、苔むした木々と原生林に包まれた厳かな空間が広がります。祀られている主祭神は宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)。古くから「本殿で手を合わせるだけでなく、山上の聖域まで登らなければ真の力は得られない」と言い伝えられており、切実な願いを抱えた祈願者が後を絶ちません。