全5両編成で運行されるトロッコ列車の中で、ひときわ異彩を放つのが5号車の「ザ・リッチ(リッチ号)」です。他の1〜4号車が窓付きのレトロな木製客車であるのに対し、リッチ号は窓ガラスが完全に排除され、側板や床面の一部までメッシュ構造(透かし構造)になっています。
保津峡の澄んだ空気、川のせせらぎ、車輪が線路を刻むダイレクトな走行音、初夏の新緑や秋の木々の香りまで五感で体感できる圧倒的な開放感がリッチ号最大の魅力です。以前は当日券限定の車両でしたが、現在はWEBからの事前予約にも対応しており、常に高い人気を誇ります。
ただし、リッチ号を選択する際にはいくつかの明確な注意点が存在します。
嵯峨野トロッコは基本的に雨の日でも通常運行しますが、リッチ号には窓がないため、風向きによって雨粒が車内に吹き込みます。走行中の傘の使用は安全上禁止されているため、雨天時はレインコートやポンチョなどの雨具着用が必須です。また、春先や秋から初冬にかけては吹き込む風で体感温度が市街地より5度以上低く感じられるため、風を通さないアウターやネックウォーマーなどの防寒装備を用意しておきましょう。