不動産ポータルサイトや自治体の情報網で見かける「格安古民家」や「0円無償譲渡物件」。誰もが手を出したくなるような破格の条件ですが、所有者がタダ同然で手放すのには明確な理由があります。その大半は、固定資産税の負担から逃れたいだけでなく、建物の倒壊リスクや残置物処理費用が数百万円規模に膨らんでいるからです。
専門家や不動産関係者が「手を出してはいけない」と口を揃える物件には、共通した兆候が見られます。
まず警戒すべきは、屋根の雨漏り放置と基礎の不同沈下です。伝統工法で建てられた古民家は木材自体の耐久性が高いものの、雨水が梁や柱の接合部に浸入し続けると内部から腐朽が進みます。さらにシロアリ被害が主要構造部に及んでいる場合、もはや建物の体を成しておらず、柱の根継ぎや基礎の新設だけで新築以上の工費がかかってしまいます。
また、接道義務を満たしていない「再建築不可物件」や、境界が未確定のまま放置された山林付き古民家も要注意です。購入後に隣隣トラブルへ発展したり、将来売却しようとしても買い手がつかない「負動産」化するリスクを背負うことになります。