俳優として多忙を極め、キャリアの頂点にあった1990年代末、彼は周囲を驚かせる大きな決断を下す。芸能活動を長期間休止し、家族とともにニュージーランドへ移住したのだ。
華やかなスポットライトが当たる東京を離れ、豊かな自然が広がる南半球の地へ渡ること。それは、過密なスケジュールに追われる日々から距離を置き、子どもたちの成長をすぐ傍で見守りたいという親としての切実な想いからだった。約4年間にわたる現地での暮らしは、自らDIYで家具を作り、自然のサイクルとともに時間を過ごすという極めてシンプルな日常だった。芸能界の第一線から離れるリスクを恐れず、人間として最も大切な時間を優先したこの選択にこそ、彼の人間性の本質が表れている。