ネット上の検索窓に作品名を入力すると、「完結」「最終回 ネタバレ」「打ち切り」といった不穏なワードが上位に並びます。しかし、出版元の講談社および『週刊少年マガジン』編集部の公式アナウンスにおいて、本作が打ち切り終了したという事実は一切ありません。正式な連載ステータスは「休載中」であり、物語の幕は下りていないのが動かしがたい現実です。
本作の歩みを振り返ると、2004年の連載開始から15年以上にわたり看板作品の一角として誌面を牽引してきました。ところが、単行本第51巻の発売(2019年6月)前後を境に休載頻度が急増。本誌2019年6号(2019年1月発売)に掲載された第616話を最後に、定期連載のサイクルから外れました。その後、物語のプロローグを描き直した『あひるの空 THE DAY』が刊行されたものの、本編の物語は劇的な膠着状態へと突入しています。
少年誌において5年以上の休載が続けば、一般的な商業漫画であれば「事実上の打ち切り」とみなされても不思議ではありません。それでもマガジン編集部が連載終了の告知を出さず、作品の権利関係を保ち続けている理由は明確です。日向武史先生が築き上げた膨大なファンベースと、作家自身が抱く「物語を自分の手で描き切る」という強烈な作家性に対し、版元側が最大限のリスペクトを払い、待機態勢を維持しているためです。