1歳半健診で単語が出ず、「要観察」や「事後フォロー」の対象となる保護者は決して少数派ではありません。自治体によって運用基準は異なりますが、受診者のおよそ10〜15%程度が何らかの項目で経過観察となります。
大手子育てコミュニティや育児相談窓口に寄せられた親たちのリアルな声を検証すると、健診当日のショックと、その後の推移について明確な傾向が浮かび上がります。
「健診の場で保健師さんに積み木を積まされ、絵本で『ワンワンどれ?』と聞かれたが、子どもが場所見知りでギャン泣きして何もできなかった。結果として要観察になり、帰り道に涙が止まらなかった」(都内在住・30代母親)
「1歳6か月で有意語ゼロ、喃語のみで引っかかった。3か月後の1歳9か月フォロー健診を案内されたが、1歳8か月の後半に突如『あった!』『でんしゃ』と連日新しい言葉が出始め、再診時には何の問題もなくなっていた」(関西在住・20代母親)
自治体の事後フォローは、決して「障害の烙印を押す場」ではありません。多くは3か月〜半年後(1歳9か月〜2歳頃)に保健師から電話が入るか、保健センターでの簡易面談が設定されます。その期間内にいわゆる「語彙爆発(言葉の急激な増加)」を迎える子どもが相当数存在するためです。
もし2歳を迎えても発語が見られず、理解にも遅れが疑われる場合には、自治体主導の「親子教室(すくすく教室など)」や、児童発達支援センター、言語聴覚士による個別相談へとスムーズに繋がれます。早期に支援機関と繋がることは、子どもに無理な訓練を強いるためではなく、親が育児の孤立や過度な不安から解放されるためのセーフティネットとして機能しています。