角界関係者が最も注目している焦点が、師匠である伊勢ヶ濱親方の満65歳停年(定年)に伴う部屋の後継者問題です。名伯楽として数々の名力士を育て上げた親方のバトンを誰が受け継ぐのか、その動向は相撲界全体の勢力図に直結します。
継承の大本命と目されているのが、現役横綱の照ノ富士です。度重なる怪我と大病から不屈の闘志で横綱へ返り咲いた照ノ富士は、師匠への恩義が人一倍厚く、土俵下でも若手の指導に熱心な姿勢を見せてきました。親方株の取得状況や部屋付き親方陣との兼ね合いを含め、照ノ富士の現役引退と同時に名跡「伊勢ヶ濱」を継承し、前師匠が再雇用制度(参与)として後見役に回る形が極めて有力な青写真として描かれています。
一方で、一時合流している宮城野部屋の再興(独立)の時期や、部屋に所属する親方衆の役割分担など、慎重な調整が求められる課題も存在します。伊勢ヶ濱親方は盤石な地盤を後進へ引き継ぐべく、制度と環境の整備を着々と進めています。