真氏が築いた学問の基盤は、確固たる形で次代の研究者たちに継承されています。その象徴が、長男である五百旗頭薫東大教授です。
薫氏は東京大学法学部を卒業後、東京大学大学院法学政治学研究科教授に就任。父と同じ「日本政治外交史」を専門としながらも、明治初期の政治機構や外交交渉を徹底的な史料批判に基づいて再構築する独自の学問スタイルを確立しました。学界内外からの信望は極めて厚く、東京大学における政治学研究の中核を担い続けています。
また、同志社大学で教鞭を執った五百旗頭幸男氏をはじめ、一族の学問に対する姿勢には共通点があります。それは「象牙の塔に閉じこもるのではなく、歴史の連続性から現実社会の課題を照らし出す」というプラグマティックな精神です。研究者としての厳格さと社会への還元姿勢が、一族の構成員それぞれに自然と共有されています。