転機が訪れたのは17歳の時でした。福岡の地元でスカウトされた草刈正雄は上京し、モデルとしての活動を開始します。その類まれなるプロポーションと甘いマスクは瞬く間に業界関係者の目を奪い、1972年に資生堂の男性化粧品ブランド「MG5」のCMキャラクターに抜擢されると、日本中に鮮烈な衝撃を与えました。
1974年には映画『卑弥呼』で本格的な俳優デビューを果たし、同年の『沖田総司』では主演を務めてエランドール賞新人賞を受賞。さらに映画『復活の日』やテレビドラマ『プロハンター』など、アクションからシリアス、コメディまで演じ分ける国民的スターとしての地位を確立します。
若い頃は「甘い二枚目」「ハーフタレント」という記号的な見方をされるプレッシャーとも戦い続けましたが、地道に演技力を磨き上げ、年齢を重ねるごとに深みを増す実力派俳優へと成熟していきました。