現役時代の投手としての活躍はもちろん、監督としての星野氏の足跡は日本プロ野球史そのものである。中日ドラゴンズでは熱いタクトでチームを引っ張り、名古屋の街に熱狂をもたらした。その後、常敗に苦しんでいた阪神タイガースの監督に就任すると、大規模な意識改革と補強を断行し、2003年に18年ぶりのリーグ優勝という快挙を成し遂げた。
さらに晩年には東北楽天ゴールデンイーグルスの指揮官となり、2013年には東日本大震災の傷痕が残る東北に初となる日本一の歓喜をもたらした。どこに行っても「男・星野」としての美学を貫き通した姿勢。その勇壮な戦いの裏には、試合後に自宅へと戻り、娘たちの温かい笑顔に触れることで戦気から解放される束の間の休息が存在していた。