コメディで観客を沸かせる一方、テレビドラマ業界に衝撃を与えたのが、傑作サスペンスドラマ『エルピス-希望、あるいは災い-』での怪演である。
冤罪疑惑を追う中で精神的に追い詰められ、ストレスから嘔吐を繰り返す落ち目のアナウンサー。彼女が見せたのは、かつての清純派ヒロインの面影を完全に脱ぎ捨てた、生々しい人間の弱さと執念だった。自らのキャリアを破壊しかねないリスクを恐れず、傷だらけになりながら真実を追う姿は、批評家たちを唸らせた。
計算し尽くされた緻密な演技設計と、感情が爆発する瞬間の野生的な勘。二つの相反する才能が、画面越しに観る者の胸を抉る。