世界選手権やグランプリシリーズでは常にコーチの腕に抱かれていたプーさんですが、冬季オリンピックの舞台では姿を変えざるを得ませんでした。そこには、国際オリンピック委員会(IOC)が定める「オリンピック憲章第50条」という極めて厳格な商標ガイドラインが存在したためです。
五輪会場内では公式スポンサー以外の商業ロゴや、特定のキャラクターの露出が厳密に制限されます。ディズニーの世界的登録商標であるプーさんのフェイスをそのまま露出させることは規約違反となるため、羽生陣営は巧みな対応を取りました。
2014年ソチ五輪や2018年平昌五輪では、プーさんの顔を外した「黄色と赤のツートンカラーのカバー」を使用したり、ジュニア時代を彷彿とさせる苺のショートケーキ型カバーで代用したりする工夫を施しました。顔は見えずとも、いつもの配色と質感をキープすることで、ルーティンを崩さずに大舞台へ挑む姿勢はファンの間でも大きな話題を呼びました。