本作のバックボーンを支えているのが、日本屈指の陶芸の里として名高い益子焼の美意識だ。作中に登場する素朴で力強い器の数々は、実際の陶芸作家たちの工房で幾度も試作を重ねて生み出された。
「土をこね、形を整え、火に委ねる行為は、人間が本来持っている感覚を取り戻すプロセスそのもの」。関係者がそう語る通り、日本陶芸協会をはじめとする伝統工芸・陶芸の専門家たちからも絶賛の声が上がっている。日々の暮らしに手仕事の温もりを取り入れるカルチャー・ライフスタイルの波と共鳴し、若い世代の間で陶芸教室へ足を運ぶムーブメントが加速しているのも頷ける。