野辺山宇宙電波観測所のシンボルといえば、遠くからでも圧倒的な存在感を放つ野辺山天文台 45m電波望遠鏡です。ミリ波と呼ばれる短い波長の電波を観測する電波望遠鏡としては、完成当時世界最大であり、現在もミリ波単一鏡として世界トップクラスの口径を誇ります。
この望遠鏡が成し遂げた科学的功績は計り知れません。宇宙の星間分子の発見や、銀河中心に潜む巨大ブラックホールの存在を示唆する観測結果など、世界の天文学史を塗り替える成果を次々と生み出してきました。見学コースから見上げる直径45メートルの主反射鏡は、ビル15階分に相当する高さがあり、静寂の高原にそびえ立つ姿は圧巻の一言に尽きます。
さらに敷地内には、かつて干渉計として連動していた複数のパラボラアンテナ群や、太陽のフレア現象を観測してきた太陽電波強度偏波計など、日本の天文学の歩みを物語る貴重な装置が点在しています。SF映画のセットに迷い込んだかのような非日常的な景観は、科学ファンならずとも息をのむ美しさです。