伊東四朗さんの波乱に満ちた経歴は、東京・下谷の地から始まりました。新宿フランス座や石井均一座での過酷な下積み時代を経て、1960年代には三波伸介さん、戸塚睦夫さんとともに「てんぷくトリオ」を結成。お茶の間の爆笑をさらい、一躍スターダムへと駆け上がりました。
1970年代には伝説のバラエティ『みごろ!たべごろ!笑いごろ!』において「ベンジャミン伊東」として「電線音頭」を大ヒットさせ、喜劇人としての地位を不動のものにします。
大きな転機となったのが、1983年に放送されたNHK連続テレビ小説『おしん』でした。主人公・おしんの過酷な運命を見つめる厳格な父親・作造役を熱演。喜劇役者が見せた泥臭くも哀愁漂うシリアスな名演は日本中を涙させ、俳優・伊東四朗の評価を決定づけることとなりました。