映画ファンにとって、このバーガーは単なるジャンクフードを超越したポップカルチャーの象徴だ。クエンティン・タランティーノ監督の傑作『パルプ・フィクション』において、ジョン・トラボルタ演じるヴィンセントとサミュエル・L・ジャクソン演じるジュールスが車中で交わす会話を覚えているだろうか。
「メートル法を使うフランスじゃ、クォーターパウンダーを何と呼ぶか知ってるか?」「ロワイヤル・ウィズ・チーズ(チーズ入りロワイヤル)だ」。日常のくだらない会話が映画史に残る名シーンへと昇華した瞬間だった。気取ったグルメバーガーではなく、ダイナーのカウンターで無造作に紙包みを破いてかぶりつく、古き良きアメリカンダイナー・ハンバーガーの魂がこのメニューには宿っている。