少子高齢化に伴う職人不足という課題に対し、同社は極めて先鋭的なアプローチを打ち出した。200年以上にわたり熟練の職人が培ってきた「飴の煮詰め温度の微細な変化」や「餡の練り加減」の技術を、センサーと高精度AIを用いてデータ化。しかし、これは職人の仕事を機械に置き換えるためではない。むしろ若い弟子たちが感覚を掴むための「学習支援システム」として活用されている。
デジタルデータを指標としながらも、最終的な味付けや仕上げの判断は人間の研ぎ澄まされた感性に委ねる。ハイテク技術を職人の育成速度を跳ね上げる触媒として位置づけるこの取り組みは、伝統工芸全般が抱える後継者問題に対するひとつの解答として、国内外の産業界から極めて高く評価されている。