「どんなに美しい花も、数日で枯れてしまっては本当の魅力を味わい尽くせません」。現場でハサミを握る熟練のフローリストは、そう語りながら手際よく茎を整えていく。プロが実践する切り花のケアには、家庭でもすぐに実践できる明確なロジックが存在する。
最も重要なのは、水揚げの技術だ。水中で斜め45度に茎をカットする「水切り」を行うことで、導管に空気が入るのを防ぎ、吸水効率を劇的に向上させる。さらに、花瓶の水に浸かる部分の下葉を徹底して取り除くことも欠かせない。水中のバクテリア繁殖を抑えるため、花瓶の内側を清潔に保ち、ほんのわずかな漂白剤または専用の延命剤を加えるだけで、一般的な切り花でも2週間近くみずみずしい状態をキープできるという。