このブームの源流を辿ると、北米のアウトドア文化が生んだ伝統菓子「スモア」に行き着く。焚き火で炙ったマシュマロとチョコレートをグラハムクラッカーで挟む野外の味覚が、日本の住宅事情に合わせてトーストへと進化した。
この現象を加速させた立役者の一つが、人気アニメ『ゆるキャン△』に代表される空前のキャンプブームだ。作中で描かれた魅惑のキャンプ料理は若者たちの心を掴み、野外の開放感とともに味わう甘味の体験が急速に日常へと浸透していった。アウトドアの醍醐味である直火の香ばしさとトロッとした食感が、都市生活者の忙しいモーニングルーティンに「日常の非日常」として組み込まれたのである。