バックラッシュの最大の醍醐味は、着用を重ねるごとに完成へと向かうレザーの経年変化(エイジング)にあります。多くのライダースジャケットが新品時をピークとするのに対し、バックラッシュは着込んだ後こそが真の完成形です。
製品染めによって一度収縮したレザーは、着用者の体温と圧力によって徐々にほぐれ、関節の曲げ伸ばしに合わせて腕に鋭い蛇腹状のシワ(ハチノス)が刻まれます。染料の深部に含まれるオイルが表面へと浮き出し、数年後には息をのむような艶と透明感が現れます。自分の身体の形を記憶したジャケットは、まさに「第二の皮膚」と呼ぶにふさわしいフィッティングへと育っていきます。