『ビバリーヒルズ・コップ』の世界的大ヒットで一躍時代の寵児となったエディ・マーフィ。絶頂期にあった彼が次に選んだ挑戦こそが、異色のエンタメ作『ゴールデン・チャイルド』だった。それまでの軽妙なマシンガントークと洒脱なアクションコメディに、チベット密教の神秘主義や超自然的な悪魔を盛り込んだダークファンタジーを力ずくで合体させるという、当時の常識を覆す大胆な試みであった。
ロサンゼルスの街で迷子探しを請け負う怪しげな探偵ジャンドゥーが、世界を救う神聖な子供をめぐる巨大な陰謀に巻き込まれていく。コミカルなセリフまわしと不気味なオカルト世界観の対比は、一見不協和音を生むかのようでありながら、エディ・マーフィという稀代のスターの圧倒的カリスマ性によって唯一無二のエンターテインメントへと昇華された。