名門校を目指す動きの背景には、活況を呈する教育産業の存在がある。幼稚舎専門の受験指導を掲げる大手幼児教室や個人のプライベートレッスンでは、年間数百万円に及ぶ学費が動くことも珍しくない。
体操教室、絵画特化クラス、行動観察の模擬テスト。あらゆる角度から子どもを鍛え上げるプログラムがパッケージ化され、富裕層や教育熱心な保護者たちの不安と期待を吸収している。
だが、教室の指導通りに訓練された「仕上がった子ども」を、学校側の試験官は驚くほど冷静に見抜く。マニュアル化された受け答えはすぐに見破られるため、いかに家庭本来の温もりや個性を残したまま試験に臨ませるかという、逆説的な指導法が近年のトレンドとなっている。