現代社会における実務において、数え年と満年齢の使い分けはプロフェッショナルにとっても重要な確認事項となっている。その代表例が冠婚葬祭業だ。葬儀の現場で作成される位牌や過去帳に記す「享年(きょうねん)」や「行年(ぎょうねん)」の記載において、宗派や地域の慣習により数え年を用いるケースが根強く残っている。
遺族側が満年齢のつもりで伝えた没年齢が、位牌に数え年で彫られたことで予期せぬ食い違いを生むトラブルは今も後を絶たない。そのため、現在の大手葬祭業者では打ち合わせ段階で必ず「満年齢か数え年か」の確認を徹底している。
対照的に、速報性と正確性を重んじる報道機関のスタンスは明確だ。NHK(日本放送協会)をはじめとする民放各局や主要新聞社では、事件・事故・訃報などのニュース報道において満年齢表記を絶対的な基準としている。伝統文化のドキュメンタリー番組等で儀礼としての数え年を取り上げる場合を除き、社会情報としての年齢はすべて満年齢で統一されている。