経営陣のトップに立つ橋本剛代表取締役社長は、従来の海運企業の枠組みを超えた「社会インフラ企業」への脱皮を強く推進している。風力発電関連の洋上風力支援船や不動産事業、再生可能エネルギービジネスへの参入は、市況の荒波に左右されない多角化経営の意志の表れだ。
もっとも、こうした新規事業が本格的な収益の柱に育つまでには時間を要する。個人投資家にとっての商船三井は、依然として魅力的でありながらもボラティリティの高い銘柄であり続ける。単なる利回りの高さだけに目を奪われるのは危険であり、減配リスクや株価下落リスクを見極めつつ、中長期的な企業価値向上シナリオが着実に進展しているかをチェックする姿勢が求められる。