キャンパスを歩くと、日本語と英語が複雑に交差する。しかし、2026年の今、そこには新たな変化が起きている。自動翻訳技術が極限まで進化した現代において、あえて「不完全な言葉で泥臭く語り合うこと」の価値が再評価されているのだ。授業中のグループワークでは、洗練された翻訳アプリをポケットにしまい込み、身振り手振りと拙い語彙で意思を通わせようとする学生たちの姿が日常茶飯事だ。
「完璧な英語を話すロボットと働きたいわけじゃない」。あるIT企業の採用担当者はそう断言する。ここで培われるのは、言語の流暢さではなく、言葉が通じない相手と合意を形成する「対話のスタミナ」だ。スマートなテクノロジーの時代だからこそ、この泥臭いコミュニケーション能力が、世界中の企業から渇望されている。