壱番屋の歴史において大きな転換点となったのが、2015年に実施されたハウス食品グループ本社による株式公開買付(TOB)です。
子会社化に至った真の狙いと資本関係
ココイチ ハウス食品 子会社化 経緯を辿ると、敵対的買収ではなく、長年にわたる協業関係の発展的解消・強化であることが分かります。創業当初から壱番屋はカレールーの主原料供給をハウス食品に委託しており、強固な信頼関係を築いていました。創業者の宗次夫妻が段階的に経営の一線から退く中、経営基盤の長期的な安定化と、世界市場(北米・アジア・欧州)への本格的な進出を後押しするパートナーとしてハウス食品が選ばれました。現在、壱番屋はハウス食品グループ本社の連結子会社でありながら、東証プライム・名証プレミアへの上場を維持し、独立した経営権を保持しています。
現在の経営トップと「アンシャンテ」の思想
壱番屋 現在の社長 経営体制においては、生え抜きの経営陣が舵を取っています。宗次氏の退任後、浜島俊哉氏、そして現社長である葛原守氏へとバトンが受け継がれ、創業の精神を守りつつDX推進や新業態開発が進められています。
その経営の根幹にあるのが、壱番屋 企業理念 アンシャンテ(Enchanté:フランス語で「はじめまして」「出会えてよかった」の意)です。社是として掲げられるこの理念は、顧客だけでなく、従業員、フランチャイズオーナー、取引先、地域社会のすべてに対し「壱番屋と出会えて本当によかった」と思われる関係を築くことを目指しています。一宮市に本社を置き続けることも、地域社会に対する「アンシャンテ」の実践の一環といえます。